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『全裸監督』シーズン2が配信中

 デビュー当時、ただの“アイドル俳優”のように見られていた彼が、いつしか“カメレオン俳優”と呼ばれ、今や日本屈指の“怪演俳優”となっています。

 現在、主演したNetflixオリジナルドラマ『全裸監督』シーズン2が大きな話題を集めている山田孝之さん。

 彼が『ウォーターボーイズ』(2003年フジテレビ系)、『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年TBS系)、『H2~君といた日々』(2005年TBS系)といった青春ドラマに主演していた当時、白ブリーフ一丁で咆哮するAV監督役を演じている今の姿を想像できた人はいたでしょうか?

 今回は恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーである筆者が、山田さんのキャリアを振り返りながら、彼のキャラ変の歴史を考察したいと思います。

栄華を極めた“アイドル俳優”時代のスキャンダル

 1999年の『サイコメトラーEIJI2』(日本テレビ系)で俳優デビューし、2001年には『ちゅらさん』(NHK)、2002年には『ロングラブレター~漂流教室』(フジテレビ系)などの話題のドラマで顔を売っていった山田さん。2003年の初主演ドラマウォーターボーイズ』(フジテレビ系)がヒットし、大ブレイクします。

 ただ当時の彼を、芸能界にふっと出てきてはいつの間にか消えていく、泡沫の“アイドル俳優”のように見ていた人も少なくなかったのではないでしょうか。チヤホヤと持てはやされるのは数年間で、その次の世代が現れれば、ところてんのように押し出されてしまう。少なくとも筆者はその程度にしか、山田さんを認識できていませんでした。
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 確かに、2003年2006年頃の間は、山田さんは次々とドラマに主演していました。しかし、2007年2009年ドラマ主演ナシ。それは、主演ドラマがパタリと制作されなくなった2007年の前年である2006年に、彼に隠し子騒動が巻き起こっていたことも大きな要因に思えました。
交際していたモデルとの間に生後間もない男児がいると報じられると、その報道を事実だと認め、入籍はせずに認知して養育費などを支払っていくと山田さん自身が公表したのです。

 このスキャンダルは、“アイドル俳優”としては痛手を負ったと思われても仕方ないでしょう。もしかすると2007年2009年当時は、山田さん自身が出演作を選んだり、テレビ以外の仕事に軸足を置いていた時期なのかもしれませんが、2000年代後半はテレビ露出が減っていたのは事実なのです。

『闇金』と『勇者』の並走で“カメレオン俳優”に

 ですが、山田さんは着々と“カメレオン俳優”へのキャラ変の道を作っていました。

 その“種”が最初に蒔かれたのは2005年

 年齢=彼女いない歴のヲタク役で主演した映画『電車男』が大ヒット。“アイドル俳優”全盛期だったため、山田さんが非モテのヲタクを演じるギャップがウケたのでしょうが、このときにもう片鱗は見せていたのです。

 続いて2007年。不良高校内の抗争をダイナミックに描いた映画『クローズZERO』では、最大勢力のリーダーというデンジャラスな役を演じていました。主演は小栗旬さんでしたが、山田さんの助演もヒットに多大なる貢献。山田さんのキレキレのクールな演技が印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
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 そして2010年。4年ぶりにテレビドラマの主演に返り咲いた山田さんが演じたのは、かつての“アイドル俳優”の痕跡を1mmも残さないキャラでした。

 イカついヒゲヅラにゴリゴリのシルバーアクセをまとった闇金融経営者を演じたドラマ闇金ウシジマくん』(TBS系)。アンダーグラウンドの社会を描くこの問題作は、連続ドラマ3作、劇場版4作が制作されるロングヒットシリーズとなったのです。

クローズZERO』もバイオレンスな作品でしたが、まだ山田さんのイケメンっぷりを堪能できる余地が多くあったように思います。
しかし、『闇金ウシジマくん』では“アイドル俳優”の殻を完全に破っていました。俳優・山田孝之は脱皮して新生したのだと、世間に知らしめるのに充分すぎるインパクトがあったでしょう。

 またまた新境地を見せてくれたのは2011年
ゲーム
ドラゴンクエスト』のパロディベースに、シュールでナンセンスギャグをふんだんに盛り込んだドラマ勇者ヨシヒコと魔王の城』(テレビ東京系)に主演したのです。
生真面目ながらズレまくった勇者を好演し、コアなファンを獲得。こちらも連続ドラマが3作も作られた人気シリーズとなりました。

 闇社会のコワモテキャラの『闇金ウシジマくん』を2010年から2016年まで、パロディギャグのおとぼけ勇者キャラの『勇者ヨシヒコ』を2011年から2016年まで演じた山田さん。この両極端の主演作シリーズを、約6年間も並走させ、“カメレオン俳優”の地位を確固たるものにしていきました。

世界配信が決め手の『全裸監督』主演で“怪演俳優”

 そして2019年Netflixオリジナルドラマ『全裸監督』シーズン1に主演します。AV監督・村西とおる氏をモデルに、バブル期の日本で“アダルトビデオの帝王”に成り上がるストーリーが、全世界に配信されました。

 そして2021年、巨万の富と名声を手に入れた村西とおる氏が転落していくさまが描かれる『全裸監督』シーズン2が、6月24日から全世界に配信開始となりました。

 6月に教養バラエティ番組『日曜日の初耳学』(TBS系)や、トーク番組『A-Studio+』(TBS系)に出演した山田さんは、『全裸監督』への出演について次のように語っていました。

「(『全裸監督』は)問題作でしょうね、よくも悪くも」(『日曜日の初耳学』より)
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「日本の題材、日本のスタッフキャストで、日本語でやったものを世界の人に観てもらう。これはよくも悪くも今のクオリティを見せつけることになるじゃないですか。日本全然ダメだな、日本意外とやるじゃん、どうなるかわからないけど、それをやることが大事だと思って」「僕ら現場は全力でやりながら、ほとんどの人からはクソだって言われて、3%くらいは根強いファンがつくかな、くらいの感覚でやっていたんですけど」(『A-Studio+』より)

 問題作であることを承知のうえで、世界に勝負するという意気込みで臨んだ山田さん。実際に、『全裸監督』シーズン1配信後にハワイシンガポール外国人に声を掛けられるほど、反響が大きかったとも語っていました。

 国内外で高い評価を得た『全裸監督』シリーズによって、もはや山田さんは“カメレオン俳優”という枠にさえおさまりきらない、日本を代表する“怪演俳優”になったと言っても過言ではないでしょう。

20年後は唯一無二の“何者”かへ…

 2018年に鼎談トーク番組『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演した際には、次のように20代の頃の役者としての苦悩を吐露していました。

「自分はその場にしか居場所はないんだと思い込んでいたので、俳優として芝居はしたいけど人には見られたくないっていう、なんかもう一番矛盾な状態にいて」「一期一会だって思ってたら、そこで何か面白い出来事が生まれてったり仕事に繋がっていったりして、ああ、人に会うことって、いろいろ話すことってすごい素敵なことだなって思うようになってから、もう真逆にひっくり返りましたね。人生って超楽しいって」

 役者という仕事に真剣に向き合って苦しみ抜き、達観の境地に至るまでの過程を熱く語った山田さん。一方で、2016年トークバラエティ番組『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)では、「(役者仲間との演劇論などの会話は)僕、嫌いなんですよ、そういうの。クソみたいな話のほうが楽しいじゃないですか(笑)」とあっけらかんと話していたこともありました。

 熱量高く役者人生を語ることもあれば、飄々と脱力系トークで笑いを誘うこともある。その振り幅の広さや捉えどころのなさが、突出した存在感を放つ“怪演俳優”としてのバックボーンになっているように感じます。

アイドル俳優”としてブレイクした20年近く前の山田さんから、今の山田さんが全く想像できなかったように、20年後の山田さんは我々の想定を裏切るオンリーワンの役者になっているのではないでしょうか。いえ、もしかすると、役者という枠にとどまらない、唯一無二の“何者”かになっているかもしれません。
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(堺屋 大地)

「Netflix」HPより


(出典 news.nicovideo.jp)

白夜行も良かったな
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山田 孝之(やまだ たかゆき、1983年10月20日 - )は、日本の俳優、歌手、映画監督。鹿児島県出身。スターダストプロモーション所属。 1998年、川内市立川内南中学校3年の2学期終業後に家族で鹿児島から上京。 1999年、10月から放送されたドラマ『サイコメトラーEIJI2』(日本テレビ)で俳優デビュー。
56キロバイト (7,094 語) - 2021年7月6日 (火) 15:53


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